強度の計測#

強度を計測する#

強度とは、蛍光標識のシグナルの明るさを指します。強度を測定することで、蛍光色素や染色の相対的な量を推定することができます。例えば、あるタンパク質に蛍光色素がタグ付けされている場合、その蛍光強度を測定することで、試料中に存在するタンパク質量の相対的な指標を得ることができます。強度の測定には、以下のようなものがあります(他にも多数あります)。これらの指標は、画像全体、細胞などのオブジェクト内やオブジェクトの部分領域から測定できます。

  • 平均強度 mean intensity: すべての画素における強度の平均値。

  • 積分強度 integrated intensity: ピクセルの強度の合計で、オブジェクト内のマーカーの送料の目安。

  • テクスチャ指標:強度の滑らかさ


📏 測定方法

強度は比較的容易に測定できますが、正確に測定することは必ずしも容易ではありません(下記参照)。失敗が生じやすい箇所が多いため、この種の解析を進める前に画像解析の専門家に相談することを強く推奨します。一般的には、生データ、あるいは照明補正を行った画像を用いて測定しますが、画像処理 image processingは可能な限り最小限にとどめるべきです。照明補正は、ほとんどの光源で中央が明るく周辺が暗くなるという不均一な照明パターンを補正するための 画像処理 image processing のひとつです。その後、標準的な画像解析ソフトウェアを用いて、画像全体または同定されたオブジェクト内で強度測定を行うことができます。以下に、例となるワークフローを示します。

flowchart LR A[Raw image] -->|"Correct uneven illumination\n (optional, but best practice)" | B[Corrected image]-->|Segmentation|C((Identified objects \n e.g., cells)) B -->|Measure intensity| E(Image-level intensity \nmeasurements) C -->|Measure intensity| F(Object-level intensity \nmeasurements) classDef empty width:0px,height:0px; style A fill:#D0F1E3,stroke:#57CC99 style B fill:#D0F1E3,stroke:#57CC99 style C fill:#FFF4d6,stroke:#FFBE0B style C fill:#FFD6E8,stroke:#F5006A
⚠️ 問題が生じやすいポイント
  • 飽和 saturation 飽和画素とは、非常に明るいために検出器(カメラ)の測定上限に達してしまった画素を指します。測定対象の細胞に飽和画素が含まれている場合、多くの強度測定は正確に行うことができません。これは、飽和した画素については実際の明るさが分からず、検出可能な上限より明るいということしか分からないためです。一部の強度指標は、ある程度の飽和に対してロバストです。例えば、画像の中央値強度は、画像の半分を超える画素が飽和していない限り、大きな影響を受けません。一方で、平均強度のような指標は飽和の影響を強く受けます。

  • 不十分なコントロール 多くの場合、得られた強度測定値そのものは、単独では生物学的な意味を持ちません。生物学的な解釈は、異なる条件間の比較によって初めて可能になります。そのため、実験条件と比較するためのコントロール条件は非常に重要です。

  • 実験条件間で撮像条件を一致させていない 強度測定は、露光時間や光源の強度などの影響を受けるため、すべての試料で撮像設定を一致させることが非常に重要です。また、可能であれば、実験条件とコントロール条件を別の日に分けて撮像しないようにするべきです。蛍光色素は時間の経過とともに褪色することがあり、異なる日に異なる試料を撮像すると、結果の解釈が難しくなります。

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