はじめに#
顕微鏡画像は本質的に定量的なデータであり、それゆえ非常に強力な情報源となっています。生物学者にとって、画像解析とは、これらの数値を生物学的な問いに答えるための洞察へと変換する手段です。本書における画像解析とは、顕微鏡画像に記録された生物学的現象のさまざまな側面を測定する過程を指します。顕微鏡画像は、数値の行列(すなわちグリッド)として構成されているという意味で、すでに本質的に定量的です。しかし、画像解析とは、これらの生の数値を生物学的に解釈可能な測定値へと変換する過程です。画像解析は通常、複数の工程から構成され、それらはパイプラインや解析ワークフローとしてまとめることができます。以下は単純なワークフローの例です。
flowchart LR
A[Raw image] -->|Illumination correction| B[Corrected image]
B -->|Segmentation| C((Identified objects \n e.g., cells, nuclei))
C -->|Measure size and shape| D(Size and shape measurements \n e.g., Average cell area)
B & C-->|Measure intensity|G(Intensity measurements \n e.g., Average eGFP intensity)
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style G fill:#DCC7FA, stroke:#8338EC
style C fill:#FFF4d6,stroke:#FFBE0B
style A fill:#FFD6E8,stroke:#F5006A
style B fill:#FFD6E8,stroke:#F5006A
style D fill:#D6E6FF,stroke:#3A86FF
style G fill:#D6E6FF,stroke:#3A86FF
ワークフローの具体的な内容は、設定する生物学的な問いによって異なります。以下では、蛍光顕微鏡実験でよく用いられるいくつかの代表的な解析手法を紹介します。また、それぞれについて、解析を始める前に理解しておくべき重要な概念、よくある落とし穴、さらに理解を深めるための主要な参考資料へのリンクを示します。解析戦略については、試料調製を開始する前の段階から検討することを推奨します。常に可能とは限りませんが、実験を始める前に所属機関のコアファシリティにいる画像解析の専門家に相談したり19 、image.sc フォーラムで質問したりすることで、解析戦略の設計において多くの時間と労力を節約できる場合があります。また、いくつかの一般的な概念については、最近の短い総説でも解説されています。
「自動化」や「定量化」は「正確」「アンバイアス」であることとは異なります。これらの問題の詳細な議論は、9 と 18 を参照してください。